養父市は城崎温泉がある豊岡市の隣の市です。
養父って聞いても観光客は勿論、兵庫県民でもあまりよく知らない人が多いのですが、実は養父にも良いところが沢山あります。
今回は、兵庫県北部にある養父市の大屋町という集落について書いています。
養父市大屋町は、兵庫県において養蚕業が最も盛行した地域です。
大屋町は人の行き来が少ない養父市のなかで郊外にあるので、兵庫県民でも訪れたことがあるという人は少ないかと思います。
実際、兵庫で生まれ育った私も初めて訪れたのは5年ほど前です。
しかし、古民家や古い町並みが好きな私にとって「かなり良い!」と思った場所なので、今回記事に書こうと思います。
重要伝統的建造物群保存地区 大杉
大屋町の大杉地区には、江戸時代後期から昭和30年代までに建てられた主屋や土蔵などの伝統的建造物が群として現存しています。
以下の内容は、養父市のホームページを参照しました。
『主屋の中心は、二階建や三階建の養蚕住宅であり、その中でも三階建の養蚕住宅群が特徴のある集落景観を形づくっています。養蚕住宅は、切妻型の瓦葺屋根、抜気とよぶ換気装置、大壁造、大きな掃き出し窓の採用という形式で統一されています(原文ママ)。』
地区内には主屋27棟があり、そのうち、12棟が三階建養蚕住宅との事です。
これ、びっくりしたのですが日本家屋で3階建てって全国を探してもなかなかないと思います。
江戸や明治、大正時代に建てられた家は、2階部分が極端に低くなっています。
昭和の日本家屋は、2階部分が高いところもありますが、3階建ての日本家屋なんて増築したところ以外は聞いたこともありませんでした。
平成18年度に行った三階建養蚕住宅の調査では、市内に495戸の三階建があったそうです。
養父市で養蚕業が盛んだったのは明治中期以降だったそうですが、今も当時の建物がそのまま残っています。
もちろんリノベーションされた建物も有るのですが、そのままの建物の方が圧倒的に多かったです。
大屋町の町並みと建物
大屋町にはこんな三階建ての日本家屋が建ち並んでいます。
観光化されているわけではないので、町並みも建物もほとんど本来の姿のまま残っています。
そのなかで一際目立ったお洒落な3階建て日本家屋があります。
NIPPONIAの宿泊施設『大屋大杉』です。
特別に中を見せて頂いたのですが、価値のある部分を残しつつ、建物に合うようにとても上手くリノベ-ションされていました。
NIPPONIAは、地方に点在する古民家をリノベーションし、複合宿泊施設にしている「地域再生推進法人」の指定を受けた団体です。
篠山や竹田にもこういう施設を作っています。
もし資金があったらこんな宿を作りたいな…
今回、NIPPONIAのスタッフさんに近くを案内して頂きました。
バス停におばあちゃんの木彫りがありました。
町並みにすごく似合いますね。
『大屋大杉』の近くにある二ノ宮神社という神社です。
かなり味のある神社でした。
規模は大きくありませんが、雰囲気が抜群に良い!
ロケーションも含めてアニメ『君の名は』の宮水神社の様です。
大屋町周辺
大屋町には、この他にも大杉地区から少し離れた場所に学校跡をリノベーションした施設もありました。
館内には、土日月限定でオープンするパン屋さんもあります。
美味しくいただきました!
また、この辺りは鮎釣りが有名です。
自然に囲まれた場所なので、水がとても綺麗です。
車で少し走ったところには『天滝』という日本の滝100選に選ばれている滝も有ります。
この辺りは意外とおもしろい場所が点在しています。
コメント